運動は痛みを感じにくくさせるんだって。
全国1700万人の慢性痛持ちの方、どうもです。
日本では「痛み=整体や鍼、マッサージ」といった受け身治療が中心となってきました。僕がいる理学療法業界でも「痛み=徒手療法」と考える人が多いです。
これは世界的に見るとあまり常識的ではありません。2000年に入ってから様々な慢性痛のガイドラインが公表されてきました。基本的に推奨されるのは運動で受け身治療は最小限に留めた方が良いという考えが主流です。
運動そのものが痛みの感受性を低下させる、という研究結果がいくつか出ています。痛くない場所を動かすだけでも、痛みを減らす効果が出るようです。また、痛い所を動かしても痛みを減らす効果はほとんどみられなかったそうです。
先日こられた80代女性の方、左の外くるぶし痛。診断名は「変形性足関節症」
背骨の運動療法を指導して次の来院では「まだ痛いけどずいぶん痛みが減ってきた」とおっしゃっていました。
基本的に痛みのある方は背骨を中心とした動作が下手になっています。背骨とは身体の中心です。身体の中心に力が入らないと、末端に負担がかかってきます。
痛くない場所を動かすことによる鎮痛効果とともに、背骨の動きを改善することで負担がかからない身体を作っていく。運動で痛みを減らす仕組みです。
というわけで、慢性痛の場合は痛い所にこだわりすぎずに全身運動のウォーキングやストレッチが自分でやるには良いですよ。
僕ら理学療法士が個別に評価して指導する「管理された運動療法」「スーパーバイズドエクササイズ」は痛み治療においては最も推奨される「エビデンスグレードA」になっています。